プロフィール完成版(仮)

 「石の上の上にも三年」母はわたしにこの言葉を繰り返してきました。何かを始めたらとりあえず3年くらいは続けなさい、という意味でしょうが、わたしは「三年は長すぎる」と勝手に「とりあえず一年くらいをめどにしよう」と受け止めていました。一年続けられたら、それをもう一度繰り返せばいいのだし。そうして二年続けたら、あと一年くらいあっという間。いつのまにか合計三年、石の上にいた!これがわたしの理想です。
 もうひとつ、思い出話。スキューバーダイビングの免許を取る際、千mの距離をフィン(足ひれ)をつけて泳ぐのですが、五〇〇m泳いだところで「ストップ」の声がかかりました。まだ半分しか泳いでいないのにいいのかなぁ、と思いつつプールから出ると、インストラクターの先生はこう言いました。「あなたが泳げる人だということはわかった。だから半分泳げたからいいよ。あとはその繰り返しなんだから」
 ははぁ、これは「石の上にも3年」と同じだわ、と理解しました。
 半分+半分=1となる。同じこと(半分)を繰り返すことで、目標(1)に達するという単純なことですが、つまり一年続けた(五〇〇m泳いだ)ことにより、そこまで達することのできる力を自分は持っている、と自覚し、自信が持てます。だからもう一度同じことをすればいい、と気軽な気持ちで取り組める。いきなり目標が高すぎると、心身が竦んで本来の力が出せない、という心配もありません。いきなりフルマラソンより、三キロくらいのロードレースのほうが挑戦しやすいじゃありませんか。
 実はこんなやり方をするのは、わたし自身がプレッシャーに弱く、高すぎる目標に押し潰されるタイプだから。
 だからといって何もしないわけじゃありません。準備は怠らないようにします。事前に調べられることは調べ尽くし、やれることはやっておく。そして本番に備える。一旦始めたら、できる限り持続する。「続ける」ということが、わたしにとって最大の目標とも言えるのかもしれません。
 わたしにとって、この準備こそが「努力」と呼ぶものです。本番中は、努力より瞬発力、判断力が重要だけど、地味な下準備には何より努力が必要。
 人によって「努力」のやり方は違うのだと思います。自分がどういうタイプなのかを見極め、一番良い努力法を見つけるところから「努力」は始まっているのでしょうね。
 この春、わたしは四年間在籍した大学を卒業します。この四年は、たくさんの人に助けてもらいました。もちろん「努力」の下支えも大きかった。これほど「努力」が必要な日々はこれまでなかったかもしれません。
 これでもう一度大学に入る自信がついた気がします……(予定はありません!)。